『広東省安全生産条例』
概 要
広東省人民代表大会常務委員会は7月30日、『広東省安全生産条例』(以下、「条例」)を公布した。本条例は2023年10月1日より施行される。
本条例は、予防の堅持を主に、重大な安全リスクを発生源から予防することを明確にしている。具体的な規定としては、生産運営事業者が備えるべき安全生産条件に必要な設備投資を指し示し、安全生産作業の主管責任者と担当責任者の責任を割り振り、鉱山、金属製錬、建築施工、運輸事業者、危険物の生産・運営・保管・積み下ろし事業者に安全生産管理機関を設置するか、安全生産管理専任者を配置するよう求めている。プラットフォーム経済などの新興産業や新興分野の生産・運営部門は、その業界や分野の特性に応じて、新しい雇用形態の従業員を部門に含めて統一的な安全管理を行い、完全な生産安全の責任体制を確立・改善・実施すべきである。また、化学工業産業園区は封鎖式管理が実行され、専門の緊急救助隊を配置する必要がある。飲食企業は可燃性ガス警報装置を設置しなければ処罰の対象となる。条例はまた、生産安全事故の報告・救助制度を改善し、生産安全事故の隠蔽、誤報告、報告遅延をしてはならないこと、事故現場を故意に破壊したり、関連証拠を隠滅してはならないことを明確にしている。これらに従わない場合は、生産停止や是正命令、罰金などの行政処罰が科される可能性がある。